東洋医学に則った鍼灸治療によって、なぜあらゆる慢性症状が改善されていくのか。
病気と私たちの身体の関係性を家屋の火事に例えてお話しさせていただきます。
1.
まず、一軒のお家の中で炎が燃えているとします。
・お家=患者さんご自身
・炎=病の大元の原因
2.
そしてそのお家のいくつかの窓からモクモクと煙が出ているとします。
この煙は発現している症状です。
3.
それぞれ3つの窓から出ている煙を以下の症状だと仮定します。
・便秘
・うつ
・PMS(月経前症候群)
これら一つ一つの症状に対して病院を受診した場合、
・便秘→胃腸科
・うつ→心療内科
・PMS→産婦人科
となります。
4.
病院ではそれぞれの症状に対して基本的に薬物療法を行います。
これは火事の例で言うと、
『それぞれの窓を閉めて煙が外に出ないようにする』
ということです。
これではお家の中で燃えている炎を消すことは困難です。
うまくいけば全ての窓を閉めることにより炎が小さくなったり、運が良ければ消えてくれるかもしれません。
しかし下手をすれば窓が割れて、もしくは他の窓から激しく炎と共に煙が出てくるかもしれません。
これは薬物療法による副作用であったり、新たに全く別の症状が出てくる事を意味します。
窓を閉めるだけでは消火活動にはならないのです。
5.
ではどうすれば良いか。
そうです、直接火を消しにかからなければなりません。
この、火を消すというのは、
『身体の機能を上げる』
ということです。
この、身体の機能を上げるということが当院の鍼灸治療では可能です。
元凶である火を消していくことができるのです。
6.
さきほど「3」で記したように、病院を受診すると
・便秘→胃腸科
・うつ→心療内科
・PMS→産婦人科
と各科に分かれてしまいます。
ひとつの科においてたとえ薬で症状を抑えることに成功したとしても、別の科領域の症状は放置状態なのです。
はたしてこれが治療と呼べるものなのか甚だ疑問であり、薬物による肝臓や腎臓への負担、その他の副作用のことを考えると将来的にみればデメリットのほうが大きいのです。
一方、当院が実践している東洋医学に則った場合、これら3つの症状はすべて大元が同じ『肺』の機能低下による症状になります。
東洋医学は五臓六腑で診ます。
この五つの臓器がそれぞれバランスを取り合って健康体を保つわけですが、これらが
・感情の乱れ
・食事
・季節
などの影響によってバランスがくずれてしまいます。
そうなると様々な症状が出てくるわけです。
根本原因は五臓六腑の機能低下にあるということです。
身体はすべて繋がっているのです。
先述した3つの症状の例では東洋医学的「肺」の機能を高めていくことで消えていくのです。
7.
また、このような慢性病というのはこれまでの生活習慣によって発現したものです。
火事で例えるならば、
・コンセント周りの掃除をしない
・火元の管理を怠っている
など火事が起こりやすい環境を作ってしまっていたということです。
ですので、当然に食生活を主軸として生活習慣を改善させることも重要になってきます。
とりあえず火を消していくということは鍼灸治療で可能です。
病院の各科で窓を閉めるということと、鍼灸治療で直接火を消すというのは作用において雲泥の差があります。
実際に、当院には『あらゆる病院を回ったが全く治らない』といった患者さんがたくさんいらっしゃいます。
そしてほとんどの方が改善して行かれます。
8.
鍼灸治療というものは現代の化学ではまだまだわからないことばかりなのです。
しかし、理論はどうであれ、結果が全てです。
患者さんからすれば治ればなんでも良いのです。
病院の治療はどうでしょうか。
何年経っても同じ、もしくは似たような薬を投与され続けるだけで何も変わりません。
症状の強弱は変われど治ることはありません。
何年やっても治ると言う結果が伴わないのであれば、その治療理論は破綻しているということです。
さきほども申し上げましたように、窓を閉めているだけなので当然です。
病院は科が分かれているという時点で「治す」ということを全く理解していない構造になっていることが分かります。
身体全体で診て根本の弱った機能を上げていくということをしない限り、薬を飲み続けても身体は弱っていくだけなのです。
では、ある症状に関して薬を数ヶ月飲んで症状が消えるというケースはどうでしょうか。
これは元々放置しておいても治る程度の症状だったということであり、薬で症状を抑えている間に自然治癒したということです。
『窓を閉めて火が消えるのを待った』
というだけのことです。
西洋医学の病名というのは癌であれ、いかなる難病であれ、高血圧であれ、枝葉の症状に対して名前がついているだけなのです。
根本は五臓六腑なので、便秘だから大腸だとか、PMSだから子宮やら女性ホルモンがどうだとか、うつだから脳がどうだとかそういった視野の狭さでは適切に身体を捉えることができないということです。
なのでもっと言えば、そのような限局的な視点でアプローチする=現代医学的なやり方では、その他の鍼灸であれ整体であれ、結果は同じく「窓を閉めている」というだけにすぎず「治せない」ということです。
対症療法中の対症療法。
まさに「くさいものにフタ」。
森の中の一本の木に異常がある場合、その病んでいる木だけに栄養を与えるだとか引っこ抜いてしまうというのではなく、森全体を見て「なぜその木が病んでしまったか」という原因をさぐらなければ、きっと他の木にも異常が起こったり、森の中で他そのの弊害も起こっていってしまうことでしょう。
9.
ここで強く申し上げておきたいことは、西洋医学の
『救急救命は別』
ということです。
西洋医学が力を発揮するのはこの救急救命です。
たとえば内臓が飛び出ている人に対して東洋医学は全く手も足も出せず無意味です。
・救急救命は西洋医学
・それ以外の慢性病は東洋医学
という具合に使い分ける必要があると言うことです。
何でもかんでも病院というのは本来間違いなのです。
10.
おわりに
かく言う私もベーチェット病という難病を患い、約20年ほど病院のほうにはお世話になっておりました。
ですが、鍼灸治療を通じてこのページで述べたことに気付き、自身の体質改善を図ることによりこの難病を克服しました。
慢性病に苦しむ方のお気持ちはよく分かります。
一部の、金持ちがとりあえず医者になって患者の気持ちも理解せず、結果も出さないのにふんぞり返って高給を取り無知な一般人から必要以上に崇められているような者とはバックグラウンドが違うのです。
強い言葉で書きましたが、別に敵を作りたいわけではなく、治すということがどういうことかを真剣に考えてあらゆる方々に気付いてもらいたいのです。
私はこの鍼灸治療によって現代医療のあり方を塗り替えます。